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生活習慣病
LIFESTYLE RELATED DISEASES
生活習慣病とは?
1.食事(食べ過ぎ・偏食)
2.運動不足
3.ストレス
4.喫煙
5.飲酒(飲み過ぎ)
癌、肝臓病
心臓病、痛風
脳卒中、胃潰瘍
高血圧、骨粗鬆症
糖尿病、歯周病
高脂血症
*生活習慣病が発症しないように、日頃の生活習慣(食事・運動・ストレス・アルコール・喫煙等)に気をつけましょう。
生活習慣病がひきおこすもの?
わが国の死因の第1位は『がん』ですが、2位は『心疾患』、3位は『脳卒中』です。脳卒中・心疾患の原因は、動脈硬化による血管障害が原因です。
つまり、動脈硬化を防ぐことが、『心疾患』『脳卒中』の発症予防につながるわけです。
改善できないもの 年齢 / 性別(男)/ 家族歴
改善できるもの 高血圧 / 高脂血症 / 糖尿病 / 肥満 / 喫煙 / 運動不足 / ストレス
動脈硬化の危険因子(リスクファクター)とは?
動脈硬化の危険因子(リスクファクター) | ||
---|---|---|
① | 年齢 | 男:45才以上、女:55才以上 |
② | 肥満 | BMI:25以上 |
③ | 高血圧 | 血圧:140/90mmHg以上 |
④ | 糖尿病 | 空腹時血糖126 mg/dl以上、HbA1c 6.5%以上 |
⑤ | 喫煙 | |
⑥ | 低HDL-C血症 | HDLーコレステロール 40mg/dl未満 |
⑦ | 心筋梗塞・脳梗塞の既往 | |
⑧ | 家族歴 | 家族に狭心症・心筋梗塞の既往 |
※少しでもリスクファクターを減らす生活習慣を心がけましょう。
高血圧・糖尿病・高脂血症がある場合の心疾患の危険率は?
PROCAM研究におけるリスクファクターと冠動脈疾患の発症率 (*リスクファクター:なし=0とした場合の発症率の比較)
リスクファクター | 発症率 |
---|---|
高血圧 | 2.5倍 |
糖尿病 | 2.5倍 |
高血圧+糖尿病 | 8倍 |
高脂血症 | 16倍 |
高血圧+糖尿病+高脂血症 | 19倍 |
※高血圧+糖尿病+高脂血症の合併では、約20倍となります。
高血圧について
高血圧の診断基準
収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |
---|---|---|
診察室血圧 | 140mmHg以上 | 90mmHg以上 |
家庭血圧 | 135mmHg以上 | 85mmHg以上 |
※いずれか一方でも高血圧です(日本高血圧学会ガイドライン)
降圧目標
危険因子(リスクファクター)の有無、年齢で目標値が異なる
危険因子(リスクファクター):
→糖尿病、慢性腎臓病(CKD)、冠動脈疾患・脳血管障害の既往
年齢:若い人は低めに、高齢者は少し高めに設定
高血圧ガイドライン:JCH 2019
分類 | 診察室血圧 | 家庭血圧 |
---|---|---|
正常血圧 | <120 かつ <80 |
<115 かつ <75 |
正常高値血圧 | 120~129 かつ<80 |
115~124 かつ <75 |
高値血圧 | 130~139 かつ/または 80~89 |
125~134 かつ/または 75~84 |
高血圧(Ⅰ度) | 140~159 かつ/または 90~99 |
135~144 かつ/または 85~89 |
高血圧(Ⅱ度) | 160~179 かつ/または 100~109 |
145~159 かつ/または 90~99 |
高血圧(Ⅲ度) | 180以上 かつ/または 110以上 |
160以上 かつ/または 100以上 |
※以上の血圧を目標に、食事・運動療法、内服治療を行います。
年齢・リスクファクター別の降圧目標
診察室血圧 | 家庭血圧 | |
---|---|---|
75歳未満の成人 脳血管障害 (内頚動脈狭窄・脳動脈狭窄なし) 冠動脈疾患 慢性腎臓病(尿蛋白:陽性) 糖尿病 抗血栓療薬 内服中 |
130/80 mmHg | 125/75 mmHg |
75歳以上の高齢者 脳血管障害 (内頚動脈狭窄・脳動脈狭窄あり) 慢性腎臓病(尿蛋白:陰性) |
140/90 mmHg | 135/85 mmHg |
危険因子別のLDL-コレステロール(悪玉)の目標値
動脈硬化の危険因子 | 危険因子の有無/該当数 | LDL-コレステロール(悪玉)の目標値 |
---|---|---|
心筋梗塞・狭心症の既往 | はい | 100mg/dl未満 |
脳梗塞・閉塞性動脈硬化症の既往 | はい | 120mg/dl未満 |
糖尿病 | はい | |
|
3個以上 | |
2個 | 140mg/dl未満 | |
1個 | 160mg/dl未満 |
* リスク別に上記のLDL-コレステロールを目標に、食事・運動・内服治療を行います。
脂質異常症(旧高脂血症)とは
脂質異常症(旧高脂血症)とは、血液中のコレステロール、特にLDLコレステロールや中性脂肪が過剰になっている状態のことを言います。そのままにしておくと動脈硬化を引き起こし日本人の死因の上位を占める脳卒中や心筋梗塞といった死に至る病気の原因となってしまいます。
脂質異常症(旧高脂血症)の診断基準
脂質異常症の診断基準(空腹時採血) | ||
---|---|---|
高LDLコレステロール血症 | LDLコレステロール(LDL-C) | ≧140mg/dl |
低HDLコレステロール血症 | HDLコレステロール(HDL-C) | <40mg/dl |
高トリグリセリド血症 | トリグリセリド(TG) | ≧150mg/dl |
高脂血症について
高脂血症の診断基準
脂質の種類 | 説明 | 正常値(空腹時) | |
---|---|---|---|
総コレステロール (T-Cho) | 全体 | 全体のコレステロール | 220mg/dl以下 |
LDLコレステロール (LDL-C) | 悪玉 | 肝臓から体にコレステロールを運ぶ(動脈硬化の原因) | 140mg/dl以下 (*リスクにて異なる) |
HDLコレステロール (HDL-C) | 善玉 | 余分なコレステロールを戻す | 40mg/dl以上 |
中性脂肪(TG) | 悪玉 | エネルギー源・食後は高値 | 150mg/dl以下 |
175mg/dl以下 随時採血 |
※LDL-C=総コレステロールーHDL-C—(中性脂肪÷5) 日本動脈硬化学会ガイドライン2022
糖尿病について
糖尿病の診断基準
① | 空腹時血糖:126mg/dl以上 |
② | 75gOGTT:2時間値 200mg/dl以上 |
③ | 随時血糖:200mg/dl以上/ |
④ | HbA1c:6.5%以上 |
正常型
⑤ | 空腹時血糖:110mg/dl未満 |
⑥ | 75gOGTT:2時間値 140mg/dl未満 |
境界型糖尿病:前述『糖尿病』『正常型』のいずれにも入らない場合
糖尿病のコントロールの基準
目標 | 血糖正常化の目標 | 合併症予防の目標 | 治療強化困難の場合 |
---|---|---|---|
HbA1c(%) | 6%未満 | 7%未満 | 8%未満 |
※HbA1c:過去1〜2ヶ月前の血糖の平均値、7%未満を目標
空腹時血糖 | 食後2時間血糖 | |
---|---|---|
血糖(mg/dl) | 130mg/dl未満 | 180mg/dl未満 |
※ 空腹時血糖 130mg/dl未満、食後2時間値 180mg/dl未満を目標
糖尿病の食事療法
*カロリー制限:1日に必要なカロリーのめやすは?
標準体重(Kg) X 25〜30Kcal/kg = 1日のカロリー量
(例:標準体重 60kgなら、1,500〜1700 Kcal)
食事療法のポイント
腹 7〜8分目 / 主食を控えめ、おかずを多めに / 3食きちんと食べる / ゆっくり、よく噛む / 偏食をしない / 間食を控える / アルコールを控える / 野菜・キノコ・海藻を多く